マーケットシェアとは

マーケットシェアとは

マーケットシェアとは、自社の製品やサービスが一定の市場範囲内でどのくらいの販売数を占めているかの割合を表す比率のことを指します。

100個の同じ種類の製品の中である企業の製品が4割を占めている時、その企業のマーケットシェアは40%と表すことができます。

マーケットシェアが高い企業は、製品やサービスを購入する際に一番の候補として挙げられる企業となります。

そのため、企業の利益へ直結する指標になり、関心度も高くなります。

マーケットシェアを把握する3つのメリット

・競合との差を測れる

・自社の立ち位置がわかる

・市場への参入を検討する時に利用できる

競合との差を測れる

マーケットシェアを把握することでベンチマークしている企業との差を測ることができます。

商品やサービスを改良する際や競争戦略を検討する時には非常に重要な指標となり、自社に不足している要素を抽出することも可能です。

自社の立ち位置がわかる

マーケットシェアを把握することで市場における影響力を可視化することができ、自社が現在、どの立ち位置にいるのかを確認することができます。

自社製品やサービスのマーケットシェアを見ることで自社が進めて行く戦略が大きく変動することが多いため、マーケティイング戦略でも重要視されることが多いです。

市場への参入を検討する時に利用できる

競合企業の数や市場内のシェア率を把握することで市場に参入する価値があるかも確認することが可能です。

マーケットシェアの4つの区分

・全体市場でのシェア

・大正市場でのシェア

・相対的なシェア

・最大企業との比較シェア

全体市場でのシェア

これは、ある企業の売上が全体市場に占めるシェアを意味しています。

全体市場でのシェアを確認する時には、販売数量で捉えるのか金額で捉えるのかを明確に定義する必要があります。

また、シチュー業界を見てもルーの市場かレトルトを含んでいるのかでシェアは変わってくるので注意が必要です。

対象市場でのシェア

これは、全体市場ではなく対象市場のある企業の売上の占めをシェアを意味しています。

特定のエリアやターゲットのシェアという考え方で特定市場でのシェアが高くても全体でもシェアは小さいということはあり得ます。

企業の戦略としては特定市場でシェアを確保し、徐々にプロダクトラインとエリアを広げていき、シェアを確保するという戦略があります。

相対的なシェア

市場におけるシェア率の高い上位3社のシェア率を出します。

1位の企業が3割、2位の企業が2割、3位の企業が1割だった時、相対シェアは5割ということになります。

だいたい33.3%を超えると強い企業と言われます。

最大企業との比較シェア

これは、最大手企業と企業の規模を比較する時に利用されます。

最大手企業の売上を分母とし考える方法でこれを行うことで最大手企業と自社の規模を比較することが可能です。

【クープマン目標値】マーケットシェアの目指すべき数字

ランチェスターの法則の研究を行ったクープマンによって出された市場シェア理論を田岡信夫と斧田太公望が解析し、導き出した市場シェアにおける目標数値です。

・独占市場シェア：73.9%

・相対的安定シェア：41.7%

・市場影響シェア：26.1%

・並列的上位シェア：19.3%

・市場的認知シェア：10.9%

・市場的存在シェア：6.8%

・市場橋頭堡シェア：2.8%

マーケットシェアの注意点

・競合他社が下げているケース

・将来の予測には不向き

・外部の影響を受ける

競合他社が下げているケース

競合他社のマーケットシェアが低くなってきた時、競合他社が利益率を優先し、利益率の低い顧客や製品を減らしていることがあります。

これにより、自社のシェア率が上がることが考えられますが事業成長の結果ではないことが多いです。

他社が意図的に下げたことによって生じたブレとも言える数値なので注意が必要です。

将来の予測には不向き

マーケットシェアでは、特定の期間での特定の立ち位置を把握することができる指標になります。

あくまでシェア率を調べるためのもので自社製品やサービスの将来性を予測するものではないため、現状の把握には有効ですが自社製品のサービスや将来性を予測するのは不向きだとも考えられます。

外部の影響を受ける

マーケットシェアを測る時には季節的な傾向やブームによってイレギュラーな数値が出てしまうことがあります。

あらかじめ、外部環境を考慮した上で調査を実施する必要があります。