ユビキタス社会とは

ユビキタス社会とは

ユビキタス社会とは、ITネットワークが生活のさまざまなところに組み込まれたことでPCや携帯電話などが利用される情報環境のことを意味します。

モノとモノ、人とモノ、人と人がネットワークによって繋がり、多くのサービスが提供され流ことで生活を豊かにする社会のことをユビキタス社会と呼ばれています。

PCや携帯電話だけでなく、電子レンジや冷蔵庫などの家電や自動車、自動販売機、ウェアラブル・コンピュータと呼ばれる身につけるモノなどもユビキタスに該当するモノに当たります。

さらにネットワークの自由度を高めるために情報端末の通信は、有線のケーブルではなく、無線LANやBluetoothを使用し、接続することが可能になっています。

ユビキタスコンピューティング、ユビキタスネットワークを統合した未来をユビキタス社会と呼んでおり、ICT政策の一環のu-japan構想ではICT活用の高度化や情報セキュリティの拡充、ユビキタス社会の実現を大きな柱にネットワークインフラの拡充や技術開発に力を注いでいます。

ユビキタスコンピューティング

1980年代に東京大学の坂村健がTRONプロジェクトの中で提唱した「どこでもコンピュータ」の概念をきっかけに生み出された構想であらゆるデバイスにコンピュータが内蔵されることで自律的に機能し、人間の生活を補助、向上させることを目標としています。

携帯電話やスマートフォン、Suicaなどの乗車カード、Edyなどの非接触ICカード、炊飯器や電子レンジなどにAIを搭載した家電なども実用化されるようになっています。

ユビキタスネットワーク

ユビキタスコンピューティングを前提にコンピュータを内蔵したモノ同士が生活空間で通信を行うことを目指した構想です。

LTEやWi-Fiが普及することでこの構想は着実に実現へと向かっています。

具体的には買い物の途中で冷蔵庫の中身を確認することが可能になったり、行き先を設定することで自動運転をしてくれるタクシーなどになります。

ユビキタス社会の具体例

ユビキタス社会の具体例は、一番身近なところだとPCやスマートフォンです。

個人がインターネットにアクセスするためにコンピュータがあり、急速に普及しているので個人でも簡単に扱うことができます。

そのほかにもウェアラブルコンピュータと呼ばれる身につけることができるコンピュータもあります。

スマートウォッチやスマートグラス、イヤホンなどのヒアラブルコンピュータもウェアラブルコンピュータと呼ばれるものになります。

場所を選ばずネットワークにアクセスすることができることを考えるとスマートウォッチやスマートグラスはユビキタス社会を実現するデバイスであることがわかります。

ユビキタス社会のメリット

ユビキタス社会が実現することで人々の生活の利便性が向上することは確実です。

情報を共有するスピードは、年々向上し、人工知能の搭載が進むにつれ、人の手が必要だった作業も自動化することが可能になっています。

その結果、人々の生活が豊かになっていくことがユビキタス社会がもたらすメリットになります。

ユビキタス社会のデメリット

ユビキタス社会のデメリットは、犯罪の多様化や誤った情報もネットワークのスピードの向上によって拡散されるスピードも早くなってしまうということです。

ありとあらゆるモノがネットワークで繋がることでネットワークを通じてシステムに侵入し、情報を抜き取ったり、悪用することが可能になってしまいます。

また、情報の拡散もネットワークのスピードの向上によって速くなってしまいます。

拡散される情報が間違っている情報だとしても情報の拡散スピードは速く、その情報が正しいか間違っているかを確認する前に広がってしまいます。

この2点がユビキタス社会がもたらすデメリットになります。