今や企業の「顔」として、自社を知ってもらうために重要な「コーポレートサイト」。人の印象は「第一印象で決まる」と言われますが、これはコーポレートサイトにおいても重要な考え方で、企業の第一印象もコーポレートサイトで決まると言っても過言ではありません。
様々な目的を持って訪れるユーザーにとって、サイト内にある情報がすべて。それだけ、コーポレートサイトは企業や商品の価値を決める大きな判断材料となり、大きな成果につながることもあれば、かえってマイナスな印象を与えてしまう可能性もゼロではありません。そんな自社の顔となるサイトをより意味のあるものにするためには、まずコーポレートサイトが果たす目的や役割を理解することが大切です。
本記事では、コーポレートサイトを新規制作・リニューアルする際に知っておきたい知識をまとめました。コーポレートサイトの制作を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
コーポレートサイトとは、企業が自社の公式の情報を公開する・紹介するWebサイトのことを言います。顧客や株主、取引先、未来の一緒に働く人などさまざまな人たちが訪問するため、正確かつ最新の情報が得られることはもちろん、訪問者の目的を満たせることが大切です。
「サイトは時に24時間働く営業マン」とも言われますが、まさに営業や広報に代わって常に自社の紹介をしてくれる重要な役割を担っています。そして、ただ存在するだけで目的のない簡易的なサイトより、目的に応じたデザイン・コンテンツ構成をしっかり構築できたコーポレートサイトは自社をアピールできる強い味方となり、活用しない手はありません。
コーポレートサイトを持つメリットは、前述したように営業や広報に代わって自社の紹介をしてくれることを前提に、大きく分けて以下の3つのメリットがあります。
うまく活用すれば企業の宣伝になり、低コストで広告効果を得ることも可能。新規顧客に対してはどんな会社なのか、どんな商品を販売しているのかを手軽に知ってもらえる手段となり、既存顧客に対しても、コーポレートサイトを活用したブランディングにより、会社への信頼や親しみやすさが高まるなど、会社のファンづくりにつながります。ネット社会の現代、またスマホを誰もが持っている現代では重要な広告手段です。
また、現在どの業界においても優れた人材を確保すること=「採用活動」は大きな課題となっており、コーポレートサイトはそこでも大きな役割を果たします。例えば、就職・転職活動の際、求人ポータルサイトの中で気になる企業を見つけた場合、おそらく多くの人が「〇〇会社」「〇〇会社 採用」といったようにWeb検索を行うはずです。そのときに求職者が目にするのがまさにコーポレートサイト。どのような事業を行っている会社なのか、どのような雰囲気の会社なのか、募集している職種の詳細などをチェックします。つまり、会社のことが知れる・欲しい情報を得られる魅力的なコーポレートサイトであればあるほど、会社が求める優秀な人材を得るチャンスにつながるとも言えるのです。
先程説明した広告として有効という点と似通っているところもありますが、ビジネスチャンスにつながるというのも大きな魅力です。例えば、サービスや商品の料金設定、事業例、口コミ等実際の利用者のお声などを掲載することで、はじめは興味という軽い感覚でのぞいたサイトから、企業のプラスの印象づけや信用につながり、結果的にビジネスにつながりやすくなります。
また、サイト内にお問い合わせ先を載せておくことで、インバウンド率も上がることが見込まれます。「鉄は熱いうちに打て」という言葉があるように、Webを介したスピーディな対応によってチャンスを逃さないというのも大きなメリットになり得るでしょう。
先述した「お問い合わせフォーム」をサイト内に設置すると、顧客からのお問い合わせにスムーズに対応できるようになります。電話や書面(郵送)などこれまで一般的だった方法より圧倒的に早い時間で対応ができるようになりました。
メールはもちろん、リアルタイムで対応できるチャット(有人・AI)でのサポートも普及し、そのスムーズな対応が顧客の満足度を高めていることも様々な業種で実証されています。また、顧客にとってだけでなく、会社としても電話対応に割く時間がなくなることで必要な部署に人員を回せたり、時間もこれまで以上に確保できるようになるため、働き方の向上・さらなるサービス拡大へとつなげることにもなるでしょう。
コーポレートサイトには例えば、商品の購入を検討している方やその会社の一員として働きたいと思っている方(求職者)、IR情報が知りたい方、単純にどんな会社か知りたい方などさまざまなユーザーが訪れます。こうしたあらゆる目的を持ったユーザーに対して適切なコンテンツを用意して、そのニーズに応えるという役割があります。
先程、コーポレートサイトを持つメリットをご紹介してきましたが、あくまでそれは意味のあるサイトが作れてこそ機能するものです。何よりコーポレートサイトは、「目的」を明確にした上でコンテンツを構成していくこと、それこそが広告としての有効性やビジネスチャンスにつなげる第一歩になります。
まずは目的ごとにコーポレートサイトの役割を見ていきましょう。主に以下の3つについてご紹介します。
顧客に対して持つコーポレートサイトの役割は、自社のサービス・商品に関する情報を伝えることです。どのようなサービスを行っているのか、どんな商品を販売しているのかなど、まずは興味を持ってもらう・その情報をしっかり伝えられることが大きな目的となります。
また例えば、Aという商品をSNSで知って興味を持ってサイトを訪れた方が、BやCなどその企業が展開する他の商品を目にする機会を作ることができます。それが顧客にとってはより自分にマッチしたサービスや商品を見つけられる・選択できる機会となり、会社にとっては顧客獲得の大きなチャンスとなります。
求職者に対しては、「この企業で働きたい!」と思ってもらえることを目的とし、自社の魅力を存分に伝えられるコンテンツを設置することが大切です。就職を検討している方は、情報収集のために必ずと言っていいほどコーポレートサイトに訪れます。採用職種や条件等のほか、具体的に将来自分がこの会社で働く姿をイメージできるような情報が掲載されていることがベストと言えます。
例えば、どんなスキルを持っている人が活躍しているのか、どんなビジョンでこの仕事に取り組んでいるのか、どんな人柄の人がいてどんな雰囲気なのかなど、求職者にとって会社のことが伝わる情報・一緒に働きたいと思ってもらえるようなコンテンツを設置するとよいでしょう。
株主や投資家に向けてIR情報などを提供することも、コーポレートサイトの役割・目的の大きな柱となるでしょう。株主や投資家にとってコーポレートサイトは、自社を出資対象として選ぶかどうかを判断する重要な情報を得る場所です。
そのため、財務・業績に関する情報はもちろん、企業理念や経営方針を踏まえた企業の成長性を判断できるような多角的な情報が伝わるサイト作りを心掛けましょう。
ここからは、コーポレートサイトの制作を進める際に気をつけておきたいポイントをご紹介します。
先程ご紹介したように、顧客、求職者、株主などの立場によって、コーポレートサイトに求める目的が異なります。そのため、誰のどのような疑問を解消するための情報なのかを意識して制作することが大切です。
それぞれのページの情報を充実させることも重要ですが、様々な目的を持ったユーザーがサイト内をスムーズに移動できるかつ、求めている情報へすぐにたどり着ける導線作りを意識しましょう。
例えば、お問い合わせフォームのページにFAQのページをリンクさせたり、商品・サービス紹介のページから利用している人の声や事例にとべるようにしたり、会社の雰囲気などを紹介するページに社員のブログをリンクさせたりと、導線をしっかり作り上げることでユーザーにとっては知りたいこと+αを知れるようになります。
コーポレートサイトは常に最新の情報が掲載されている状態に保つことが大切です。そのため、更新する担当者が簡単に更新できる仕組みも大事。そこで近年人気なのが、技術者以外でも更新できる「CMS」を選ぶのも大きなポイントのひとつです。そうして常にサイトの情報を新鮮に保てることは、目的を果たせるサイト作りに欠かせません。
※CMSとは…HTML/CSSといったプログラミング言語の書き換えなど、知識がある人しかできない・面倒で手間のかかる作業をすることなく、管理画面を通して記事や画像を更新できるシステムです。
最近ではスマホやタブレット端末からコーポレートサイトに訪問する人も増えているという現状があります。そのため、どんなデバイスの場合でも同様の情報が得やすいよう、かつ使いやすい・見やすいよう、マルチデバイス対応も忘れずに適用しましょう。
また、どんな方が見ても見やすいよう、色や表記などがアクセシビリティに配慮できているかを押さえて制作することも大切です。
企業の規模感や業種によっても異なりますが、どの業種でも用意しておきたいコーポレートサイトを制作するときに必要な項目をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
会社概要は必須。企業の名刺代わりになる重要なページです。
【会社名・代表者名・本社所在地・資本金・設立日・事業内容・電話番号・関連企業】など、より信用度を高められる情報は必ず記載しておきましょう。
企業の目指す目標や経営方針を伝えるためのページも重要。企業のパーソナリティを理解してもらう、訪れた方に共感してもらえるようなメッセージになっているかがポイントです。
ニュースや最新情報は、トップページに時系列で掲載。また、掲載するだけでなくリンクから詳細を確認できる設計にしておくことで、興味を持ってくれた方を引き込むこともできます。求めている情報を確認しやすくするために、掲載日時や何に関する情報なのかをパッと判断できるように見やすさを意識することも大切です。
企業の顔である代表のメッセージは、代表の生の言葉を伝えることができる大事なコンテンツなのでぜひ設置しましょう。また、社風や企業文化を伝えるために、実際に楽しそうに働いている社員に関する情報などを掲載することも、サイト訪問者と心理的距離を近づけられるいい方法です。会社のイメージをより一層よいものにするためにぜひ掲載しましょう。
更新性の高いブログを設置するのもおすすめで、多くの企業で取り入れられています。社員紹介よりも敷居が高くなく見てくれやすいので、よりリアルな声を届けられ、顧客や訪問者に親近感を持ってもらえることにつながります。
展開する事業やサービス、商品の魅力を伝えるページは会社にとっても広告としての役割を機能させたいページです。顧客を獲得できるかどうかを左右する重要な要素なので、どのようなサービス(商品)なのか、詳しい情報を分かりやすく掲載します。
サービスや商品の紹介ページと連動させるようにして、実績紹介ページも作成するのがおすすめです。すでに実績や事例がある方が利用イメージも湧き、さらに販売実績やクライアント名などを掲載することで信用度が上がり、ビジネスチャンスも広がります。
求人の詳細と、社風や企業姿勢(企業文化)が伝わる情報を掲載しましょう。コーポレートサイトの採用情報は自由に情報を掲載できるので、求人サイトでは伝えきれない自社の強みや魅力を感じてもらえるような点をしっかりアピールしましょう。また、エントリーのための導線も必ず設置しておきます。
お問い合わせを受け付けるためのお問い合せフォームの設定は、サイトを訪れた方とのコミュニケーションを取るために必須です。好きなタイミングかつ気軽にメッセージを送れることでユーザーにとってもストレスなく満足度を高め、会社にとってもチャンスを逃さず顧客獲得につながります。最近ではチャットボットなども増えており、当たり前になりつつあるので、よりユーザビリティの向上に繋げるためにも検討する価値はあります。
頻繁にお問い合わせがある内容は専用ページで解決に導きましょう。スピーディに疑問を解決できて満足度が高まったり、無駄なお問い合わせの数を減らすことで業務効率化にも繋がったりとメリットがたくさんあります。
こちらはSNSの企業アカウントを所有している場合に限りますが、SNSへの導線をつけるようにしましょう。SNSはより手軽に顧客との接点を持つことができる大事なツールなので、SNS⇔コーポレートサイトへの導線をしっかり作っておきましょう。
コーポレートサイトは企業の顔となり、良くも悪くも訪問者に企業のイメージを伝えられる大事なツールです。何度もお話ししてきたように、コーポレートサイトではさまざまな目的を持って訪れる方の目的を達成できるような情報・コンテンツを充実させることが大切です。
企業のことやサービス、商品のことを知ってもらうきっかけとしてはもちろん、新たな顧客獲得、ビジネスチャンスにつながるよう、本記事で紹介したことを参考にぜひコーポレートサイトをうまく活用してくださいね。
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